アカマイ・テクノロジーズは8月23日、チケット販売サイト
「e+(イープラス)」を運営するイープラスが、
アカマイのボット・マネージメント製品「Bot Manager Premier(BMP)」を
採用した結果、悪質なボットによるアクセスをブロックし、
転売目的のチケット買い占め問題が改善したと発表した。
イープラスは、チケット転売目的の買占めと疑われる
Webアクセスに以前から悩まされており、対策を急いでいたという。
しかし、クラウドやさまざまな自動化技術の普及などによって
ボットを使った買い占めの手法は高度化しており、
従来の対策では対処できない状況にまでなっていた。
プレイガイト大手一覧
<ちけっとぴあ>
ぴあが運営。日本で最初に本格的事業を開始。
小劇場公演や映画館の指定席券からコンサート、スポーツ競技など
イベント入場券まで幅広く取り扱っており、
取扱枚数は不動のトップクラス。
ぴあSTATION、チケットぴあSPOTと呼ばれる発券窓口
(直営・フランチャイズ代理店)をほぼ全国に配置し
対面販売に強みがある。
<ローソンチケット>
ローソン完全子会社のローソンHMVエンタテイメントが運営。
ウェブサイト名は、
「ローソンチケット」→「ローチケ.com」→「ローチケHMV」。
Loppiでの販売を中心に展開。
<e+>
イープラスが運営。
チケットセゾンを実質的に継承する形で、クレディセゾン等と
ソニーグループが折半出資し2000年に事業開始。
販売チャネルがインターネットと電話(一部)のみの
通信販売専業が特徴。
<CNプレイガイド>
ビッグホリデー傘下のコミュニティネットワークが運営。
am/pm(→ファミリーマートへ経営譲渡。譲渡後も提携継続中)
・セーブオン(一部店舗)に設置された
「CNぷれいBOX」での発券業務の他、
近年はインターネット等による通信販売にも力を入れている。
<セブンチケット>
セブン&アイ・ホールディングス完全子会社の
セブン-イレブン・ジャパン子会社の
セブンドリーム・ドットコムが運営。
<Funity>
ユニー・ファミリーマートホールディングス子会社のEVENTIFYが運営。
<Confetti>
ロングランプランニングが運営。インターネットと
電話のみでの販売。
一般的な公演の他に、小劇場や小規模なイベント、コンサート等も扱っている。
<チケットスペース>
インタースペースが運営。
<チケットよしもと>
吉本興業子会社のよしもとクリエイティブ・エージェンシーが運営。
同社主催のお笑いライブのチケットを販売。
転売目的による買い占め問題
アーティスト、団体などが
「私たちは音楽の未来を奪うチケットの高額転売に反対します」
と銘打って、チケット転売問題に取り組まれています。
<チケット不正転売が「犯罪行為」であると示された判決。その持つ意味とは>
大きな社会問題となっているチケット高額転売問題。
そのターニングポイントとなる判決が言い渡された。
2017年9月22日、神戸地裁は人気アーティストのライブの電子チケットを
転売目的で取得し詐欺罪に問われた男に対し、
懲役2年6月、執行猶予4年(求刑・懲役2年6月)を言い渡した。
神戸新聞や毎日新聞の報道によると、男はサカナクションやback numberの
電子チケットを購入し、計18枚を専門サイトで転売。
約12万7千円の利益を得たという。
神原裁判官は判決で「電子チケットを表示するスマートフォンを貸し出す形で転売し、
販売会社の防止策をかいくぐる巧妙な犯行」と指摘。
チケットの高額転売についても「一般客の参加機会が奪われる上、
適正価格を超過した額の支払いを余儀なくされ、
音楽業界に大きな不利益が生じる」と言及した。
つまり、端的に言うと、今回の判決で
「転売目的の電子チケット購入」が詐欺罪にあたることが示されたというわけだ。
ポピュラー音楽ビジネスでは長いあいだ、
コンサートはレコードやCDの宣伝の場という性格を持っていました。
CDが売れなくなると、ライブそのもので収益を上げなければ
音楽活動が成り立ちません。
しかしチケット単体では値上げしにくいので、
ライブ会場でパンフレットやタオルなどグッズを売って収益の足しにしてきました。
高額転売されたチケットを買ったファンは、グッズを買う資金余力が減ってしまいます。
<チケットがとれない or 高い>→<多くのファンがライブにいけない>
→<グッズが売れない or 買えない>→<音楽活動がなりたたない>となります。
これは音楽関係者だけでなく、私たちファンにとってもゆゆしき事態だと思います。
ま と め
・e+(イープラス)が「Bot Manager Premier(BMP)」採用で、
ボット対策の改善に着手。
・チケット高額転売運動をアーティスト・各団体により展開中。
転売がすべて悪いわけではなく、転売目的の買い占めが問題だと思います。
良い解決策ができて、ライブにいける機会が増えることを
期待しています。