三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は23日午前2時52分、
国際宇宙ステーション(ISS)に物資を届ける無人補給機
「こうのとり」7号機を搭載したH2Bロケット7号機を
種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げた。
こうのとりは約15分後に予定軌道に投入され、打ち上げは成功した。
「こうのとり」7号機
ISSに滞在する宇宙飛行士の生活物資や実験装置を運ぶ。
約6トンの輸送量は現役では世界最大。
今回は初めて実験試料を地球に持ち帰るための小型カプセルを搭載しており、
ISSに物資を届けた後、カプセルに試料を入れて
大気圏に突入させる実験を予定している。
カプセル内には、タイガー魔法瓶(大阪府)が開発した
真空断熱容器(容量約30リットル)があり、
この中に持ち帰る試料を収納する。
こうのとりはISS到着から約1カ月半後、ISSを離れ、
大気圏に突入する。
こうのとり本体は大気圏で燃え尽きるが、
突入前に分離したカプセルは南鳥島付近の太平洋上に落下する予定となっている。
JAXAの主力ロケット”H2A”、”H2B”
技術水準・経済性ともに世界のトップレベル
現在、主力大型ロケットとして日本で用いられているのはH-IIAロケットです。
日本初の純国産ロケットH-IIロケットで培われた技術をもとに開発され、
多様な人工衛星・探査機の打ち上げを高い信頼性と低コストで行うロケットです。
設計の簡素化や製造作業・打ち上げ作業の効率化によって、
打ち上げコストを2分の1以下に抑えるなど、
世界的にも有数のコストパフォーマンスを誇っています。
重量の異なる衛星に合わせて、4形態の標準型ロケットから選択できるなど、
運用面でも柔軟に対応しています。ロケットの大きさは、
H-IIA試験機1号機の場合、本体は直径4メートル全高53メートル。
敷地が六畳ひと間の17階ビルといった感じです。
13号機から、H-IIAロケットの打ち上げ事業は三菱重工業に移管され、
JAXAは打ち上げ安全監理業務(地上安全確保業務、飛行安全確保業務、
カウントダウン時の総合指揮業務等)を実施しています。
H2AとH2Bを合わせた主力ロケットの成功率は97・8%(46機中45機成功)となった。
参照:JAXAホームページより
参照:JAXAホームページより